ベートーヴェンの生涯 / ロマン・ロラン 片山敏彦(訳)
| ★★★★★ 何度でも何度でも立ち上がる ここに書いてある事に限って言うならばベートーヴェンの人生は、子供の頃は親父に金儲けの道具に使われ、甥っ子に目を掛けるものの、裏切られ、その甥が借金で首が回らなくなったり、自殺未遂されたり、うっす~いラブ体験をもとに『交響曲第4番(「のだめカンタービレ」の音大編で使われていたアレ)』を作曲するも、その直後に婚約破棄となったり、貴族からウィーン居住のみを条件にスポンサーの申し出を受けるもいつの間にかその約束も反故にされたり、一躍時の人になったかと思いきや、ブームが去ると相手にもされなくなったり、『交響曲第9番』で復活を印象付けるも公演の利益殆ど無かったり、挙句の果てには慢性の難聴と下痢に苛まれていたと、見事なまでに『特急列車には乗れるんだけど接続が悪くて目的地までの時間が異様に掛かる』程の運の悪さは昼メロ並みの不幸街道まっしぐらなストーリーを彷彿とさせ、まさに音楽以外では不器用そのものだったことが伺える。 それでも、音楽に対するモチベーションを失わず、前に進む力はどこから湧き上がって来たのだろう?先述の『交響曲第4番』は付き合っている女性の存在があってこそだろうが、他の殆どの作品は生活の為か、負のパワーのいずれかで見事に作品に変換しているのだ。それを考えれば、今の自分の立場の方が彼よりもだいぶ恵まれており、今の自分に何が出来るか考え、実行する事が彼よりも容易く出来るような気がするのだ。 |