7割は課長にさえなれません / 城繁幸
| ★★★★☆ 雇用の流動化に賛成だが、その前にやることがあるのでは? 1999年。就職活動に失敗した小生は、1年間の警備会社でのアルバイトの末、やっとの思いでヒーターを扱う小さな会社に入社した。 本当にやりたかったことは別にあったが、新卒ではなくなったという理由だけで選考の対象にすらなれず、かと言って、一般の求人では即戦力を求められるケースが多かったため、これもまた選考の対象にならなかったのだ。 あれから10年以上の月日が流れたにもかかわらず、いまだに新卒中心の採用を続けているが故に、結果的に就職活動に失敗した大学生が新卒枠で就職するため、あえて留年するといったバカなことが未だに起きているのが情けない。 正社員を解雇しやすくするためのルールを作る代わりに、年功序列と年齢給を廃し、その人の能力、業務内容で給料を決定することにより、卒業から時間が経過した元学生の就職や、中高年にも転職できる道を開くという考え方には賛成だが、それには十分な求人数があることが前提となる。イス取りゲームのイスが少なくなってしまっては、単に失業者が増えてしまうだけだろう。リーマンショックのあと、ニュース番組の特集等で『派遣切り』に遭った人たちが老人ホームでの介護の職に就いたり、農業法人で野菜作りを始めた人を取り上げていたが、これらの人たちは、失業率を下げることには寄与しているだろうが、その労働に見合った給料を貰っているのだろうか。もしかしたら、高い付加価値を生み、他国がなかなか真似出来ない新しい産業(できれば複数が望ましい)を育てないと、将来は厳しいものになってしまうかもしれない。 |