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2011年05月11日

アマガミSS 13 上崎裡沙編・橘美也編 / 2010年-2011年・日本

★★★★★
デージシチュンサー

原作であるところのゲーム(エビコレ+ アマガミPSP版)をプレイした上での感想を。
【上崎裡沙編について】
このお話では、過去の各ヒロインとのエピソードの最初に少しだけ触れられていた、「橘純一が経験した二年前のクリスマスの出来事」の真相が明らかになります。
まず、これはオーディオコメンタリーでも触れられていたことですが、1話分という短い尺の中に、よくこれだけのストーリーを盛り込み、かつ、エンディングテーマでも工夫をすることによりうまくまとめることが出来たなと。
それでも、TV放送時にはストーリーが駆け足で展開していた感があったのですが、Blu- ray/DVD版では大幅にシーンが追加さることによって、更に観やすくなっています。
絢辻詞編のレビューでも触れましたが、橘純一は精神的に相当大人です。自分がもしこんな状況に陥ったら確実にパニックに陥るでしょうし、上崎裡沙にどう接するべきか分からなくなっていたことでしょう。

【橘美也編について】
前半はオリジナルストーリー、後半はゲームのストーリーをベースとしたお話が展開され、何故本作のタイトルが「アマガミ」なのかが明らかになります。
家ではだらしない兄が、学校では女性キャラクターたちとは恋愛関係ではないものの、良好な関係を築いている一方、甘えん坊な妹も、実は男子に人気があったというエピソードを通じて、自分の兄弟姉妹が、自分の知らないところで自分の知らない振る舞いをしていたり、他人が自分とは違った見方をしていることを知った時の不思議な感情がよく描かれているかと。一方、後半では、兄妹の絆の強さを象徴する、素敵な話に仕上がっています。

第25話のTV放送時には無かった第26話の次回予告と、第26話の最後に第1話の次回予告が入っていたのにはちょい感心。
また、何故美也が兄のことを「にぃに」と呼ぶようになったかという理由まではフォロー出来ていなかったようなので、知りたくば、ゲームをプレイすることをオススメします。
あと、余談ですが、背景の消火栓標識広告にはちょっと笑ってしまいました。

DVD盤はこちらとなります。

2011年05月05日

アマガミSS 12 絢辻詞編下巻 / 2010年・日本

★★★★★
本当に自由になれるでしょうか?どうか教えて

先にアニメーション版を観た上で、原作であるところのゲーム(エビコレ+ アマガミPSP版)の「絢辻詞ルート」をプレイした上での感想を。

ゲームをプレイしてから、改めて綾辻詞編を観て感じたのは、尺の問題もあるかも知れませんが、絢辻詞がクラスメイトに本性を露にするシーンを除き、ゲームと比べて綾辻詞の性格が幾分か柔らかく、かつゲーム以上に感情的になっている印象を受けました。

パッと見では、『綾辻詞に振り回される頼りない橘純一』という図式が思い浮かぶものの、注意して物語を追っていくと、第一章では実行委員の仕事に不慣れだった橘純一が、第三章では後輩に頼られるまでになっており、逆に綾辻詞のほうが、第二章で完璧を求めていると言っていた割に人手不足に陥る事を予測できず、第三章で橘純一が提案した、クラスメイトに協力を仰ぐことを渋ったり、彼女に噛み付いてきた三人の女子生徒に『成功したら実行委員長である綾辻さんの手柄にでもするつもりかしら?』と、痛いところを突かれ、更には橘純一を傷つけた事がトリガーとなってあっさりと『裏の顔』を露呈して逆ギレしたりと、クレバーに見えて意外と『抜けている』ことが分かります。むしろ、橘純一のほうが「そうだよ。絢辻さんはいつももっと堂々としてて、こんな状況いくらだって上手く切り抜けられる人じゃないか。ううん、本当はこんな状況になる前にもっと...。」と正論を言われてしまう始末ですし。そのフォローが良かったかどうかは別の話ですが。

また、綾辻詞がクラスの中で孤立するシーンは、大人にはない、子供ならではの残酷さが出ていますが、準主役的な立ち位置である棚町薫の、陰湿な事を嫌うという性格をうまく利用してちゃんとフォローアップできているところはうまいなと感じました。

創設祭の成功という自分自身の目的の達成と、橘純一の気持ちが自分から離れないようにするために、良かれと思って本来の自分を殺し、他人受けするパーソナリティに変えてしまうところは、綾辻詞の器用なところであり、物事を軌道修正ではなく、ワン・オア・ナッシングでしか処理できない不器用な部分なのでしょう。
梅原に励まされつつ、図らずとも創設際の打ち上げという絶妙なタイミングで綾辻詞と向き合い、言葉でちゃんと彼女のすべてを受け入れる旨を伝えた事により、ゲームには無い『三連コンボ』を食らいつつも、空回りしていた彼女の心を『解放』そして『介抱』した橘純一の行動は、並の大人の男でもそうそう出来る事ではございません。

余談ですが、第三章で橘純一と綾辻詞がクラスメイトに協力を依頼するシーンで、最初は協力を渋っていたクラスメイトが、薫や梅原たちが手を挙げた途端に周囲もそれにつられて手を挙げるシーンは、ダチョウ倶楽部の「俺がやる」「いや、俺がやる」「だったら俺やるよ」「どうぞどうぞ」が脳裏をよぎり、少し笑ってしまいました。同時に、件の三人の女子生徒が不本意ながらも一度手伝うことにしたくせに、「あ~あ、やってらんない。」と言うのもどうかと思いましたが。とは言え、学校という空間は、良くも悪くも集団心理が働きやすい場所で、彼女たちも「俺がやるよ」に流されてしまったのでしょう。自分が小中高生だった頃もそんな部分がありましたから。

DVD盤はこちらとなります。

2011年04月19日

アマガミSS 11 絢辻詞編上巻 / 2010年・日本

★★★★★
誰かに愛されるでしょうか? 強がりの奥に隠れた「わたし」に気付いてよ

先にアニメーション版を観た上で、原作であるところのゲーム(エビコレ+ アマガミPSP版)の「絢辻詞ルート」をプレイした上での感想を。

「絢辻詞編」は、アマガミSSの中では、「森島はるか編」や「中多紗江編」の対極をいく、最もシリアスなお話。
別のキャラクターが主役で、自身が脇役だった時には見せることがなかった、本性であるところの、自分の利益のために計算の上で行動する一方、意地っ張りで寂しがり屋で影がある部分がクローズアップされています(だからメインヒロイン6人の中で一番最後にしたのだな)。

第一章において、最も印象的な部分は、最後に絢辻詞が豹変するシーンが挙げられますが、個人的印象に残ったのは、資材倉庫に閉じ込められた二人が、助けを待ちながらも作業を続けるシーンですね。絢辻詞が橘純一に、実行委員に立候補した理由を尋ねたり、橘純一に好きな音楽が何かを訊かれた時、質問の意図を訊き返すところに、無意識に警戒心を感じ、何となくという答えを聞いてようやく安心して話をするところに、人とかかわる事に慎重である事がうかがえます。

第二章を含めた全体的な流れとして、絢辻詞にとって、創設祭(クリスマスイブに開催される学園祭)実行委員に立候補したり、自分の本性を露呈しても、逃げるどころか、今までと変わらず接した上に、「一緒に仕事をしていると楽しい。」と言われたことなど、橘純一が取った行動や発言が、自分の想像を超え、やがてそれが感情の変化につながっていく...といったところでしょうか。ミスサンタコンテストの規定を確認するシーンで変な妄想をした橘純一に対し、足を踏みつけたあたりから、無意識にヤキモチを妬いていましたし。

また、オーディオコメンタリーで名塚さんが「橘純一がモテるのは、実際の男子高校生よりも精神的に大人だから。」という冷静な分析をしていたのが印象的。

TBS放送時、EDに見られた色化けはBD上では問題無く表示されています。それとも、色化けは地上デジタル放送のスペックの問題だったのでしょうか?

DVD盤はこちら となります。

2011年03月21日

アマガミSS 10 桜井梨穂子編下巻 / 2010年・日本

★★★★★
大人になっても あなたの横顔 眺めていたいよ

原作であるところのゲーム未プレイのため、アニメーション版のみでの感想を。

桜井梨穂子以外の他のヒロインの話において、彼女にとって、橘純一が他の女の子と付き合うというバッドエンディングになるため、桜井梨穂子編においては彼女を主役にしたり、クリスマスイヴに開催される学校の創設祭(学園祭)で話が終わるのではなく、3年生の春まで話が続くなど、ストーリー全体にキャラクターに対する「罪滅ぼし」的なトーンを感じたのは自分だけだろうか。

実は本編では二人の距離が或る程度縮むだけなのだが、彼女の「幼稚園の頃から純一が好きで…。」という台詞から、長期戦を覚悟し、最終的に大人になったら一緒になるところまで辿り着ければ…というプランが梨穂子の中で描かれていることが窺え、それがうまくいくことを示唆するエンディングになっているので、他のヒロインの話のように、急激に話が進んだり、キスをするなど分かりやすい展開を望む人には物足りなさを感じるのかも知れませんが、個人的にはピュアな感じがぎっしり詰まった展開も嫌いではありません。いや、むしろ好きです。茶道部部室の床の間に飾られていた「百忍通意」の掛軸も、梨穂子の気持ちを暗喩するものなのでしょう。(意味や出自は各々で調べてみてください)

あと、小生がアニメーションで少し泣いてしまったのは、「未来からやって来た猫型ロボットとその仲間が活躍する映画」以来だったことはここだけの話ということで。

DVD盤はこちらとなります。

2011年03月09日

アマガミSS 9 桜井梨穂子編上巻 / 2010年・日本

★★★★★
心がきゅんと 少しだけきゅんとしめつけられたなら 本当の恋、なのかな…

原作であるところのゲーム未プレイのため、アニメーション版のみでの感想を。

本編では桜井梨穂子編に限り主役が橘純一ではなく桜井梨穂子となり、「いかにして彼女が幼い頃から好きな橘純一との距離を縮めていくか」と「後継者がいない茶道部に新入部員を入部させる」の二つがストーリーの軸になっているようです(EDのキャスト紹介でも筆頭が『桜井梨穂子: 新谷良子』となっており、橘純一は二番手になっています)。
純一はそれとなく梨穂子の気持ちには気付いていて、このまま一緒にいるのも悪くはないかなと思っている一方で、幼い頃から梨穂子と家族みたいに接してきたので、ちょっと照れ臭いのと、周囲からの「付き合っちゃいなよ。そしてずっと一緒にいればいい。」というちょっとした「圧力」に対してほんのささやかな抵抗をしているのかも知れません。

また、強引に梨穂子、純一、梅原をアイススケートに誘い、梨穂子がアイススケートが出来ないのを知った上でハプニングを狙う親友・伊藤香苗(そして狙い通りハプニングは起きた)や、実際は自分たちだけでこたつを運べるにもかかわらず(参照:七咲逢編上巻)、敢えて重いものを運べないふりをして橘純一に手伝わせ、それをきっかけに茶道部に引き込む先輩・夕月琉璃子と飛羽愛歌といった、梨穂子の望みを叶えるべく外堀を埋めていく他の登場人物の動きにも注目です。

ちなみにブラッシュアップのためなのか、それとも何か問題があったのかは分かりませんが、EDの絵の一部がTV放送時と若干変わっていますので、どこが変わったのかを探してみるのも良いかと。

DVD盤はこちら となります。

2011年03月07日

ロイヤル・ペインズ 救命医ハンク シーズン1・Royal Pains Season 1 / 2009年・米国

★★★★★
「持っている人」は泥沼に放り込まれても一輪の花を掴む

WOWOWで第1回と第2回(放送時の邦題は『救命医ハンク セレブ診療ファイル』)を偶然視聴したものの、多忙につき続きを見る機会が無いまま今に至っていたが、偶然にもシーズン1を見る機会に恵まれた。

不運な出来事でニューヨークの大病院を解雇された医師ハンクが、お調子者だが憎めない弟エヴァンの誘いに乗って、東海岸のセレブリティが集まる街・ハンプトンズでひょんなことからERの経験を生かしたコンシュルジュ・ドクターになるお話。

話がトントン拍子に展開し、いささか軽い印象を受けたことも否めないが、医療に金の糸目を付けないセレブリティがいる一方で、保険料が支払えないためにまともな医療を受けることが出来ない人を目にし(米国には低所得者向け・プエルトリコ在住者を除いて公の健康保険が存在せず、人々は民間の健康保険に加入し、保険会社指定の病院で治療を受ける)、金持ちから大金を取り、金銭的に困っている人からの見返りを求めないハンクの姿は図らずとも『赤ひげ』を彷彿とさせたり、1987年のブラックマンデーのあおりを受けて兄弟が経済的に苦労したといった描写があるが、全体的に重たいトーンではなく、1話完結なので肩肘張らずに観ることが出来る。

Notice
This Review Product is provided by Amazon Japan K.K. as a sample on the basis of "Amazon Vine" Programme. Therefore, This Review Product may differ from the Actual Product.

2011年02月20日

アマガミSS 8 七咲逢編下巻 / 2010年・日本

★★★★★
恋心包み込む水面 今だけ素直になりたい

原作であるところのゲーム未プレイのため、アニメーション版のみでの感想を。

下巻のみどころは、個人的には第三章において、橘純一が大会の選抜メンバーから落選した七咲逢をプールの中まで追いかけ、溢れ出た様々な感情を受け止めるシーンでしょう(人によっては橘純一が「石川バター」を載せた味噌ラーメンになった七咲逢を食べようとする珍奇な展開の部分かも知れませんが)。
七咲逢がプールの中で橘純一に抱えられて泣いていたのは、単に大会の選抜メンバーから落選したからだけではなく、弟のために背伸びして「しっかり者」を演じたり、数学の追試があったりと、普段以上の負荷がかかっていた中、橘純一という、「頼り無いけど頼れる存在」があらわれ、抑え込んでいた自身の感情が溢れ出てしまったからではなかろうかと。嗚呼、若いねぇ。
橘純一のことをたびたび「子供っぽい」と言っているのは、潜在的に自分自身が大人っぽく、しっかりしなくてはと思っている七咲逢が、自身にある子供っぽい部分を認めたくないが故のことなのでしょう。

また、最終章の告白シーンは、中高生男子の妄想のリミットをはるかに超えた、ある意味素晴らしいものになっています。とだけ言っておきます。多言するとネタバレになってしまいますしね。

余談ですが、着衣のままプールに入ると、衣服が抵抗となって泳ぎどころではなくなりますので、水難事故訓練以外でやることはお勧め出来ません。それを考えると、プールのシーンでよく七咲逢に追いついたな。アイツ。

DVD盤はこちらとなります。

2011年01月30日

アマガミSS 7 七咲逢編上巻 / 2010年・日本

★★★★★
マジメ姿不意に見せられ胸の奥が突き動いて

原作であるところのゲーム未プレイのため、アニメーション版のみでの感想を。

いきなり橘純一が七咲逢に変質者扱いされる形で物語がスタートするが、橘純一の子供っぽいところや、時折見せるしっかりとした部分に触れることにより、七咲逢の橘純一に対する見方が変わってくるさまを描いているが、現実は、一般論として女性からあまり良くない評価を下された場合、その評価を覆すのは非常に難しい。橘純一は一体どんなマジックを使ったのだろう?流石に4話完結でそれを描ききるのは難しいのだろうか?或いは、リアリティではなく、ファンタジーに比重があるというのであれば、この展開はアリなのだが。

今回の橘純一は、中多紗江編とは180度異なり、彼のダメな部分が強調して描かれています。高校生にもなって、漫画(ビーバー三国志;元ネタは「ドン・チャック物語」か?)を遅刻の理由にしたり、兄妹揃ってエロい上に、デリカシーの無い発言をしたり、水泳部を覗いていたのがバレて吊るし上げられた時に、部員たちがドン引くような発言をしたり…確実にダメダメなのですが、時折見せる、数学を教わったり、弟との接し方の的確なアドヴァイスでキュンとなってしまう七咲逢も、実はダメ男を好きになってしまうダメ女なのかも知れない。良い意味で。(どんなフォローだ?)

DVD盤はこちらとなります。

2011年01月27日

アマガミSS 6 中多紗江編下巻 / 2010年・日本

★★★★★
Don't worry about the failure of love. It won't fail you if you're courageous.

原作であるところのゲーム未プレイのため、アニメーション版のみでの感想を。

特訓(とは言っても、珍奇なものばかりであるが)の成果が表れたのか、憧れていたウェイトレスのアルバイトに見事採用され、少女自らが少年を遊園地に誘う、ベストカップルコンテスト出場を持ちかける(これは9割がた「付き合いたい」と言っているようなものである)など、恥じらいながらも少年に対して大胆かつ積極的になり、少女が大きく変わっていくのが第三章と最終章。

人見知りが激しかった少女が何故、こうも積極的に少年のことを好きになっていったのかが良く分からないが、女子校出身で、家族以外の男性に対して免疫が無いなか、少年に優しくしてもらったことがきっかけで、少年に対してまっしぐらになったことを想像で補えば、「あっさり」好きになってしまったことにも合点がいく。て言うか、時折現実に戻って、これがフィクションである事を再認識しないと正直ヤバい事になる。勿論褒め言葉ですよ。

DVD盤はこちら となります。

アマガミSS 5 中多紗江編上巻 / 2010年・日本




★★★★★
逢いたい気持ちでなぞる指くるくる

原作であるところのゲーム未プレイのため、アニメーション版のみでの感想を。

視聴者を飽きさせない工夫なのか、森島はるか編、棚町薫編とはガラッと演出が変わり、

●物語が夏(9月上旬と思われる)にスタートする
●中多紗江の口数が少ないのと、登場人物にツッコミ役がいない(全員がボケ役)ためにナレーションを入れている
●全体的にコメディ色が強い(橘純一がナレーターに口出ししたり、視聴者を意識した発言をする)
●森島はるか編、棚町薫編にはあった、気持ちに変化が出てきた時のヒロインのモノローグ(独白)が無い

などといった手法を取り入れることにより、マンネリ化を防ぐとともに、人見知りが激しいというヒロインの性格故に、コミュニケーション不足によるストーリーが成立しなくなるという状況を回避しています。

また、橘純一自身も、攻めの姿勢だった森島はるか編、友達ノリだった棚町薫編とは異なり、方向は少しおかしいものの、ヒロインに優しく接するジェントルな一面が見られます。

物語としては、おんぶじゃんけん、ドクターフィッシュでの悶絶、早着替えでおっぱい鷲掴みはコメディとして捉えればOKかと。

あと、EDの二頭身キャラは可愛らしいです。



DVD盤はこちらとなります。

2011年01月24日

アマガミSS 4 棚町薫編下巻 / 2010年・日本

★★★★★
明日はきっと昨日より友達以上の関係になりたい

原作であるところのゲーム未プレイのため、アニメーション版のみでの感想を。

第3章あたりから、前半に見られた、校舎裏に呼ばれたときの妄想や、図書室でのへそにキスするシーンといったエッチな部分よりも、橘純一と棚町薫が中学時代から積み重ねてきた信頼関係、母親と二人で頑張ってきた薫に降りかかってきた 母親の再婚話に悩み、戸惑っていた薫を救う純一(直接的な台詞はありませんが、父親とは離婚ではなく、死別したことを暗喩している部分があります)、そして二人の気持ちが戸惑いから確信に変わっていく様子をメインに描かれ、或る意味においては健全な恋愛のステップを踏んでいる、ちょっといい話だなと感じました。

他のレビュアーの方も言及していますが、ラストシーンを大幅に追加したことにより、『恋人同士』にはなったものの、強い信頼関係で結ばれた親友(悪友?)という関係はそのままであることが良く分かります。結婚したら所謂「友達夫婦」みたいになるのでしょうね。

DVD盤はこちらとなります。

アマガミSS 3 棚町薫編上巻 / 2010年・日本

★★★★★
Just a friend, Such a friend, Still a friend

原作であるところのゲーム未プレイのため、アニメーション版のみでの感想を。

いくら中学時代からの友人で、特に異性として意識していた訳ではないにしろ、異性の耳を甘噛んだり、ベッタリくっついている描写があると、本当にお前ら付き合っていないのかよ?と心の中で突っ込まずにはいられないが、第1話オープニングで、2年前のクリスマスに待ちぼうけを食らった橘純一に冗談で言ったつもりの「すっぽかされちゃった?」が、まさかの正解だったと悟った瞬間の、一瞬だけ友人として自分に事のように悲しげな表情をした後、すぐさま彼女なりのフォローを入れるあたりが素敵に感じた。

ヒロインが変わって分かって来たことは、もう一つの見どころとして、主人公がどの女の子に近づくかにより、直接接点を持たない他のキャラクターの行動の一部ないし全部が変わってしまうバタフライエフェクトを楽しむところだろう。また、森島はるか編ではツッコミ役だった橘純一が一転、本編では棚町薫に振り回される役どころになったり、妹の美也が、異常なまでに兄にヤキモチを焼いていたのが、同じく本編では兄の行動に驚きつつも、見守る程度に留まっているところも注目。実生活においても、自分の取り巻きに誰がいるのかと、その時の環境によって無意識に自分のキャラクターやパーソナリティが変わることはよくあることだし。

DVD盤はこちらとなります。

アマガミSS 2 森島はるか編下巻 / 2010年・日本

★★★★★
2人だけの秘密がほしい ふいに頬が赤くなるような事

原作であるところのゲーム未プレイのため、アニメーション版のみでの感想を。

第3章は、ポンプ小屋で橘純一が森島はるかの膝裏にキスするシーンの印象が強いが、個人的には冒頭で森島はるかが主人公に対してやきもちを焼くシーンを描くことにより、第2章の二度目の告白のシーンを境に彼女が特別な感情を抱き始め、彼女自身の気持ちが変わりつつある様子の描き方が巧いなと感じました。

この年齢の男子は一番「したがる」お年頃で、一度膝裏のキスに味をしめた橘純一。膝裏にキスをした行為そのものより、何度でも「したい」と、自分の気持ちをストレートに伝えられるところがある意味羨ましい。十代後半では、心の中で思っていても、それを口にすることは流石に躊躇してしまうだろうし。そういう意味では、「年上なのに甘えたら、変に思われちゃうかな?」と少し不安になって塚原ひびきに相談する森島はるかのほうがある意味健全に見える。

最終章で森島はるかが見せる積極的な部分は、ついちょっと前まで恋愛の何たるかが良く分かっていなかったことを考えると、ある意味不自然さを感じずにはいられないが、もし女性がリードする立場であったとしたら、こうされたいと妄想する男子諸君の気持ちを満たすには十分な展開かと。

DVD盤はこちらとなります。

アマガミSS 1 森島はるか編上巻 / 2010年・日本

★★★★★
「決断」で世界を変える

原作であるところのゲーム未プレイのため、アニメーション版のみでの感想を。

2年前のクリスマスに、デートをすっぽかされて失恋した主人公・橘純一が一念発起して、今年のクリスマスに女の子と過ごすべく行動を取る。橘純一が6人いるヒロインの中から1人を口説いたり、仲良くなったりする過程を4話で描き、4話×6人としてそれぞれの話がパラレルワールドとして展開する。と言うのが、ネタバレしない程度の大まかな筋。

何故橘純一が高嶺の花である森島はるかのことが好きになり、アタックしようと思ったのか?という部分がしっかり描かれていないのが気になりつつも、森島はるかのことを彼女にするべく、時々くじけそうになりつつも過去を振り切り、前を向いて果敢に決断する橘純一と、「異性と付き合う事」がどう言う事なのか良く分からず、仲良くなる分には友達でも良いのでは?と考える森島はるかとのギャップがどう埋まっていくのか?が上巻の見どころかと。

ちなみに特典の布ポスターは、一度も開封しておりません。 何故なら、仮に貼ったところで、目のやり場に困ってしまいそうなのと、布ポスターを壁に貼り、『俺の嫁』などと言うところまでハマり過ぎてしまうと、それだけで自分自身の気持ちが満たされてしまいそうで何だか怖いので。恋愛映画やドラマを観過ぎた女の人が、その世界にどっぷり浸かってしまい、変に理想が高くなってしまって恋人が出来なくなってしまうのにも似た感じになってしまいそうですし。そういう意味では自分自身を制する強さが必要なのかもしれません。このテの作品に触れるには。

ED「キミの瞳に恋してる」に関しては、おそらくフランキー・ヴァリの「Can't Take My Eyes Off You(君の瞳に恋してる)」からタイトルとコンセプトを拝借したのでしょう。併せて聴いてみるのも良いかも知れません。

DVD盤はこちら となります。

2010年11月20日

伊集院光のでぃーぶいでぃー ~箱庭カウンセリングの巻 / 2009年・日本

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人の心理のダークな部分にある程度近づく

本来であれば真面目に行うべき箱庭カウンセリング。一歩間違えれば洒落にならなかったり、専門家の先生が「バラエティ化することによって事実が歪曲される」と懸念したりする危険性もはらんでいた筈だが、専門家の先生の解説を伊集院光が絶妙に噛み砕いているおかげで、オテンキのりの箱庭は相当酷く、たんぽぽ(白鳥久美子/川村エミコ)の箱庭にはかなり大きな影があったものの、ドン引くことなく、ギリギリのところで笑いに昇華できているのは巧いところ。
BS11 での本放送ではカットされていた伊集院光本人の箱庭では、ラジオ(深夜の馬鹿力)で幾度となく語られている、家族との関係にまつわるエピソードがでてきます。そりゃこんな内容では父親には観てもらいたくわ無いよな。と思えるような。

2009年10月19日

伊集院光のでぃーぶいでぃー ~アクトレスが泣くのです!選手権の巻 / 2009年・日本

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基本的にサディスティックであることを再認識

伊集院光が、自身の後輩であるホリプロの若手女優を、普通だったら思わず吹き出してしまうような状況に追い込んだ上で泣く演技をさせるという、『黒い伊集院光』の要素のひとつであるサディスティックな部分が露わになっている。にもかかわらず、しっかりと悲しみをこらえて涙を流す若手女優陣(グラビアアイドル?)に思わず驚嘆してしまった。
また、前シリーズである「ばんぐみ」や「しんばんぐみ」また、大元であると思われる「月刊イジューイン(MONDO21)」を含めて共通して言えるのは、今までであったら自身のラジオ番組(深夜の馬鹿力)のレーティング(聴取率調査週間)時に実施していたであろう内容や企画を映像化させているということ。
ラジオで似たようなことをやっていた時は、映像なしでは厳しいものも結構あったため、映像でしか出来ない珍企画を行なう場として、このシリーズは是非とも続けて欲しいものです。
とは言っても、地上波のバラエティ番組でも広告収入に次ぐ柱として、DVDの売り上げで利益を確保するといった流れが見られる昨今、詳しくは分かりませんが、もしかしたら放送当時提供スポンサーが付かず、スポットCMしか流れていない状況ではかなり厳しいのでしょうか。

2009年07月27日

saku saku Ver.5.0 御題の復習 / 2009年・日本

★★★★★
saku saku中村優編の集大成

3年前に「アパートに入居してきた」ばかりで、何をどうすればいいか分からない状態だった中村優が、今作品ではそこそこのアベレージヒッターへと成長。 2009年3月をもって番組を卒業し、次の段階へ進む姿は、育成枠から支配下登録選手になっていくプロ野球選手のようでもあり、是非とも『一軍』で頑張って貰いたいと思わずにはいられません。
それにしても、いつもTVを通じてヴィンセントにいじられている中村優を見慣れていたせいか、セクシーグラビアで胸のふくらみを強調していたり、某何様のブランチでちょっとクレバーな部分を出している姿を目にすると、ちょっとした戸惑いを感じてしまうのは自分だけだろうか?

2009年04月06日

伊集院光のばんぐみのでぃーぶいでぃー Vol.2 / 2008年・日本

★★★★★
酷過ぎます。いい意味で。

予算の少なさを逆手に取り、芸人たちのガッツで作った怪獣映画『イジュラ』。同じ動きをしている逃げ惑う人々や、全体的に「いかにもAdobe AfterEffectで何とかした感じ」もさることながら、怪獣映画と銘打っておきながら、着ぐるみを使わず、伊集院光自身を超人ハルクよろしく全身緑色に塗って無理矢理怪獣に仕立て上げた姿は爆笑半分失笑半分といったところ。

Vol.1にも同じことが言えるのですが、伊集院光氏本人の意向により、DVDの中身と、BSデジタル11で放送された内容と異なり、一から再編集し直しているので、同番組を見られる環境にいる人は、再放送もチェックして、両者の違いを見てみるのも良いかと思います。

是非とも『裸フィッシング』『タシロボ』『カーナビまかせの旅』などといったDVD未収録企画を収録した第三弾を出して貰いたいものです。
また、新シリーズである『伊集院光のしんばんぐみ』がどうなるかも楽しみなところです。

2008年12月22日

伊集院光のばんぐみのでぃーぶいでぃー Vol.1 / 2008年・日本

★★★★★
たかがジャンケン。しかし壮絶。

Disc1は、たとえこのプログラムが、新規に開局した小さなテレビ局のものであったにせよ、若手芸人には失うことが致命傷であるレギュラーの座を賭けジャンケンに「負けない」ように(ルール上、「勝つ」ことが目的ではなく、「負けない」ことが目的である)するため、若手芸人たちがジャンケン一つで DVDの尺をまるまる使い切り、嘘、裏切り、争い、欺瞞、嘲り、非難、中傷そして合従連衡と、思いつく限りの人間の汚い部分を見事に出し切ったのはただただ凄いと感じるばかり。
Disc2も、所謂「ブス山さん」な女芸人の顔のパーツを合成し、美人を作り上げる「ブスプルサーマル計画」というネーミングが的を得ていてツボ。「オム喜利」において、収録で使った大量のオムライスをスタッフ全員で食べる姿を敢えて入れるのは、食べ物を乱雑に扱った他のバラエティ番組に対するアンチテーゼなのか?
とにかく、地上波TVでは観られない、今まではラジオでしか知ることができなかった伊集院光のダークな部分が凝縮されています。

2008年05月19日

saku saku Ver.4.0 定刻の逆襲 / 2008年・日本

★★★★★
独特の世界観との邂逅

一言で内容を言ってしまえば、不惑を迎えた「黒幕/白井ヴィンセント」を筆頭としたいい歳こいた大人たちが珍奇な格好(カンカン(アンダーアーマーを着たパンダ)、米ックス(赤い鳥)、象さん(薬剤師の象)、スガ鹿男(鹿)など)でおしゃべりしたり、ギターを弾きながら歌ったり、ちょっとした悪ふざけをしたりしているだけのことなのだが、そんな彼等のおバカ(「バカ」ではなく、「おバカ」である)な姿に、やりたくても簡単におバカが出来なくなってしまった今の自分にとってはある意味非常に羨ましく感じてしまう瞬間がある。そうしたちょっとした感情を、このDVDは見事に昇華し切っているのは素晴らしいところ。とは言っても、それを作り手自身が意識して行なっているかどうかは知る由の無いところだが。

この番組同様に、自分自身が小堺一樹・関根勤のラジオに惹かれるのも、「水曜どうでしょう」の再放送をついつい観てしまうのも、おそらく同じ理由だ。きっとだ。戸田。。

2007年07月16日

スペース カウボーイ・Space Cowboy / 2000年・米国

★★★★☆
『失った何か』を取り戻すこと

古いロシアの人工衛星の修理に、その構造に精通する、嘗てサルに宇宙行きを絶たれた空軍の超音速実験機X-2の飛行テスト訓練士だった『チーム・ダイダロス』の4人のジイさんたちが宇宙へ向うストーリー。 「人工衛星の修理」を目的に宇宙に行こうとするという設定、そしてゼェゼェ言いながらも厳しい訓練に何とか付いていくというストーリー、そして何故かスペースシャトルの名前が『Daedalus(ダイダロス)』であることや、初めて宇宙に飛んだ人間の船外活動、とんでもなく、且つ切ない方法で問題を解決するクライマックスにかなり無茶はあるのだが、1998年、ジョン・グレン上院議員(当時77歳)が宇宙に飛んだ事が記憶にあるせいか、自分としては意外とすんなり受け入れることが出来た。また、良い意味でも悪い意味でも若いときのままである四人の、ダメな部分もまた茶目っ気ある感じに仕上げているのが良い。そんな切なさと微笑ましさが共存する作品です。最後のフランク・シナトラが歌う「Fly me to the moon」が、ベタだけどマッチしているのも良かったと思う。

2007年06月09日

アベンジャーズ・The Avengers / 1998年・英国

★★★☆☆
作り手は気合が入っているみたいだが…

残念ながらTVシリーズをちゃんと観ていない為、それとの比較は出来ないが、ジェームス・ボンドのような、リアリティは無いがシリアスなスパイものでなければ、オースティン・パワーズのようにおバカを追求しているわけではない、いや、両方を求めてしまった結果、ものすごくあやふやなものが出来てしまった感がある。
深いツッコミなどせず、何も考えずに観るのが一番かと。作り手の思い入れが感じるだけに残念至極。 本当なら星2つだが、劇中の色とりどりのクマさんがカワイイので星1つ追加。

2007年06月07日

叫 / 2006年・日本

★★★★★
二重三重のミステリーそしてホラー

役所広司扮する刑事が、海水に顔を沈めて窒息死させるという、連続殺人と推測される殺人事件を担当するものの、当初まるで自分が殺(や)ってしまったかのような状況証拠が出てきてしまい、戸惑ってしまうのだが、やがて事件は思わぬ方向ながらも解決に向かいつつあったかのように見えたものの、事実はそれだけでは無かった…というのがネタバレしない程度の大まかなストーリー。葉月里緒菜扮する『赤い服の女』の怖さもさることながら、事実が小出しになるたびに『怖(こわ)気持ち良い』感覚に陥ってしまう。

2007年05月16日

世界最速のインディアン・The World's Fastest Indian / 2005年・ニュージーランド




★★★★★
カッ飛びジイさんの行動力
 アンソニー・ホプキンス演じる、ニュージーランドに住む年金暮らしのスピード狂のジイさんが、40年間改造に改造を重ねた空気抵抗を抑えるカバーを付けた 1920年代製のバイク『インディアン』で長年の夢だったユタ州ボンヌヴィルでのタイムアタックに出場する為の紆余曲折を描いたロードムービーものだ。

 渡米を夢見たまま時が流れるものの、寄る年波に勝てず、狭心症の薬が手放せなくなった時、夢を夢で終わらせたくは無いという思いと、仲間との支えがきっかけとなり、夢を自分の手元に引き寄せていく。

 これは事実を基にして作られた話だという。

 人は追い詰められると、自分が思った以上の力を発揮して自分の世界を変えていく。
ほんの少しでも、自分自身を良くしていくために、そして理想の自分に近づく為に、『槐より始めること』の大切さを再認識させてくれた。ただ、映画の中のアンソニー・ホプキンスと違い、私は自分がジイさんになる前には何とかはしたいけど。

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