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★★★★★ 個人的な事だが、小学生の頃『良い本を読みましょう』というスローガンがあったのだが『良い本』の基準が分からず、読書感想文用の本選びに困った事があった。 『頭が良いか悪いかというのは一つの基準に過ぎず、それを決める事に意味は無い』『からだの中心にある大切なものを守る「盾」が必要』などと言う『名なしの老人』の話は本質を突いており、『良い本』とは先生や大人が考えた勝手な基準にしか過ぎないと自分自身、ハッとさせられる。心の中が支配されると、アイデンティティが失われ、自分が自分でなくなってしまうという警告を発しているのだろう。そのために「盾」は存在しているのだと。 また、違う形で栄光と挫折を味わう主人公のコジマとキジマの半生が、自分自身の一部を投影している部分があり、二人が共通して直面した「盾」が崩壊した時、どうやって新しい「盾」を作ってきたか?のくだりは、自分自身がどう生きるか?という人生のテーマにヒントを与えてくれる。 出来る事なら子供の頃にこの本に出逢いたかった。大人だけではなく、小学校高学年あたりから読んでもらいたい。学校の『推薦図書』にはならないだろうけど。 (11/December/2006) |